神奈川県中西部に位置する秦野市は、丹沢山地のふもとに位置する自然豊かな地。新宿から小田急線で約1時間というアクセスのよさも魅力です。いくつものハイキングコースがありますが、まずは最も手軽といえる「弘法山公園・吾妻山コース」をご紹介してみましょう。秦野駅から鶴巻温泉駅まで歩く、2時間ちょっとのコースです。
秦野駅を降りて最初に目指すのは、弘法山(こうぼうやま)公園。同公園には浅間山、権現山、弘法山の3つの山があります。“山”とは言うものの、いずれも200〜250m程度とお手軽。春は桜の名所としても有名ですが、晩夏から秋にかけてもまた風情があります。
浅間山(せんげんやま)は、富士山ビューの素晴らしさが特徴です。権現山は、“千畳敷”とも呼ばれる広い山頂がありますので、お弁当を持参して山頂で広げてもよさそう。弘法山には、江戸時代から時を知らせてきた鐘楼と、飲むとお乳の出がよくなると言い伝えられている「乳の井戸」があります。その他にも展望台や歌碑、賀茂神社、釈迦堂などの歴史的建造物が周辺に点在。アップダウンも少ないので、のんびりとハイキングを楽しむことができます。
次に向かうは吾妻山。こちらも標高約125mで、小高い丘といった印象ですが、山頂からの眺めはなかなかのもの。市街を一望することができ、山頂には吾妻神社の石碑が建っています。
そしてこのコースの締めは、なんといっても鶴巻温泉。このハイキングコースの醍醐味は、ハイキングで汗ばんだ体をリフレッシュできる温泉が最後に待っていることです!
同温泉はカルシウムが豊富で、神経痛、婦人病、外傷に効果が期待できるといわれています。日帰り入浴施設としては、鶴巻温泉駅から徒歩2分の距離にある「弘法の里湯」が有名ですが、現在改修工事のため、10月31日(月)まで休業中・・・。そこで活用したいのが、鶴巻温泉周辺の温泉旅館の日帰り入浴。風情溢れる温泉旅館「陣屋(じんや)」と「大和旅館 (やまとりょかん)」の双方では、昼食と入浴がセットになった日帰りプランが用意されています。事前に予約してお出かけください。
あるいは、このコースを“逆に辿る”というのもひとつの手!鶴巻温泉から吾妻山、弘法山公園を経て秦野に向かうコースです。このルートなら、最後の締めは日帰り入浴施設「万葉の湯」。秦野駅から徒歩10分程度ですが、駅の南口から無料シャトルバスも出ています。こちらの温泉は、湯河原・熱海温泉から毎日運んでくるお湯が使われています。思う存分リフレッシュできますよ!