ひとえにしょうゆといっても、味や香りなど種類によって異なるもの。それらの違いを実感できるコーナーも見学コースに備わっています。さらに同じしょうゆでも、フタを開けたばかりのものと、フタを開けて常温にしばらく置いていたものとでは、香りがずいぶん異なること、日々の暮らしの中で感じている人も多いことでしょう。その香りの差も実際に確かめることが可能。しょうゆの美味しさを保つためには、常温よりも冷蔵庫で保存することが好ましいというわけです。
その他、しょうゆに関するクイズや、しょうゆを使った料理の紹介などを学ぶことができる「しょうゆワールド」コーナーも。楽しみながら学ぶ工場見学が終わったら、ぜひとも館内の「まめカフェ」を訪れてみてください。
多くの方が見学後に立ち寄る「まめカフェ」では、しょうゆを使った多種多彩なメニューを用意(有料)。スイーツ好きな方には、「しょうゆソフトクリーム」や「豆乳しょうゆソフトクリーム」がオススメ。ほんのりとキャラメルのような味とコクがあって、意外に美味しいんですよ♪ぜひ一度、お試しください。さらに、せんべいを生地から焼いて、膨らんだところにしょうゆを刷毛で塗る「せんべい焼き体験(3枚)」も見逃せません!
「もろみ」を使った、野菜たっぷりの豚汁「特製もろみ豚汁」は、工場ならではのオリジナルメニュー。しょうゆの美味しさがダイレクトに伝わるのは、「生しょうゆ」を冷製うどんにかけた「生しょうゆうどん」。いずれのメニューも量は多くないので、複数オーダーしていろいろな角度からしょうゆの味を堪能してみてはいかがでしょう。
そうそう、忘れてならないのが、同カフェに設置されている、無料の「しょうゆの味くらべコーナー」。こちらはお豆腐(1人1個)に、3種類のしょうゆをかけて、味比べができるというもの。確かに「冷やっこ」は、おしょうゆの味がわかりやすいですよね。自分好みの味をぜひ見つけてみてはいかがでしょう。
もうひとつ、同工場にある施設「御用蔵」をご紹介しておきましょう。今年になって、野田工場に移築された施設です。
移築する前は、宮内省(現宮内庁)にお納めするしょうゆの専用醸造所として、野田市を流れる江戸川沿いにありました。移築するにあたり、老朽化した部分の補修工事が行われましたが、しょうゆを仕込む木桶や屋根の小屋組み、屋根瓦、石垣、門などは移築前のものを使い、原型に近いかたちで再現されています。そして今もなお、宮内庁にしょうゆをお納めしている“現役”のしょうゆ蔵です。
この蔵内の見学時間は約30分。歴史を感じさせる崇高な建物、さらに1939年の御用蔵の建設当時の道具や装置の保存展示などもあり、貴重な体験ができること請け合いです。工場見学のおりには、こちらもぜひ訪れてみましょう。