例年11月下旬から12月上旬が紅葉のピークになるのは、中伊豆を代表する温泉地、修善寺温泉です。紅葉の名所がいくつかありますので、ご紹介しましょう。
温泉郷の中心にある修善寺は、弘法大師が開基といわれる古刹。例年11月1日からの10日間は、本尊の大日如来坐象が一般公開されます。紅葉の美しさも折り紙つきです。「修善寺自然公園もみじ林」は、伊豆半島最大のモミジ群生林。温暖な気候のため、全国的に遅めの紅葉が楽しめます。林の中には、岐阜県の旧徳山村から移築された築150年以上の萱葺き屋根の古民家が建ち並んでいて、紅葉とのコントラストは絶妙。まさに"里の秋"といった風情です。例年シーズンになると、茶店や地場産品の直売も行われます。
また、温泉郷を流れる桂川沿いには約270mの遊歩道があり、桂橋から滝下橋まで、紅葉を眺めつつの散策ができます。
さて、最も都心から近く、お手軽に紅葉と温泉が楽しめる地といえば、東京都調布市にある深大寺かもしれません。深大寺は、関東地方において浅草寺に次ぐ開創の古刹。賑々しい門前町、風格漂う元三大師堂や本堂、国重要文化財に指定されている釈迦堂と白鳳仏など、境内の見どころが実に豊富です。
その地域に珍しい樹種や巨木を指して呼ばれる"なんじゃもんじゃの木(深大寺はヒトツバタゴ)"もあります。名物の深大寺そばを食べるなら、門前に軒を連ねるお蕎麦屋さんはGO!肝心の紅葉も至るところでみられ、古刹を彩っています。例年11月中旬から12月中旬にかけてが見頃です。寺の裏手には神代植物園も、紅葉見物ならぜひ立ち寄るべきスポット。カエデやイチョウが燃えるように染まり、ピーク時には圧巻の風景が広がります。
紅葉見物を楽しんだ後は、温泉。「深大寺温泉ゆかり」は、1999年に源泉が湧出した、武蔵野の地では初の温泉。内風呂をはじめ、滝見風呂や香り風呂、高見檜風呂や五右衛門風呂など、男湯と女湯あわせて全14種のバラエティに富んだお風呂でゆったりとくつろげます。
忙しくてなかなか遠出できない方は、ぜひ調布で深まる秋を満喫してみてくださいね。